今回は、国家試験である宅建試験について書きます。
ロードバイクの記事ではありません。
実は、ロードバイクは3ヶ月間、封印していました。
なぜなら国家資格である宅建士試験に合格するためです。
私ごとですが、この度、宅建試験に余裕で合格しました。そうです、余裕で合格です。合格ラインが7割(50点満点中35点くらい)と言われるところ、私は44点でした。ということで、今回の記事は、わずか3ヶ月でどのように合格を手にしたのかご紹介します。
なお、まったく努力をせずに余裕で合格したわけではありません(私は勉強ができないわけではありませんが、一流大学の出身でもありません)。それなりに勉強はしましたのであしからず。
目次
- 何か資格を取りたい〜国家資格の宅建士はおすすめ〜
- なぜ、わずか3ヶ月で宅建試験に合格できたのか?
- 購入した本は参考書1冊、過去問集1冊だけ!
- 予想問題は解かなくてよい!過去問を解くべし!
- 一発合格したいなら、3ヵ月でいいから超がんばれ!それとも来年また受けますか?
- はじめの3週間!参考書を2回繰り返して読む。
- 試験50日前までに、過去問集と参考書を2回繰り返す
- 試験50日前に実際の過去問を解いて、現状の実力を把握しよう!
- そもそも参考書では、8割得点は不可能か?
- 試験まであと50日。何をすれば合格できるか?
- 「宅建みやざき塾」 で一気に得点アップした
- YouTubeなど動画配信を有効に活用すべし!
- どれくらい勉強すれば合格できるか?
- 宅建試験の出題構成を知っておこう!
- 時間配分を考えて、2時間を最大限に活用する
- 1問目から解いてはいけない
- 問題用紙に〇や×を書く際の注意点
- 本試験は、メンタルを完全な状態にして挑め!
- 最大のポイントは宅建業法!ヒネった問題が出るが、落としてはいけない
- 宅建試験に合格しただけでは宅建士になれない?
- 宅建のデメリットはあるのか?
- 3ヵ月で宅建試験に独学で受かるための10個のポイント
何か資格を取りたい〜国家資格の宅建士はおすすめ〜
宅建士というのは、聞いたことはあるけど、詳しくは知らないという方が多いのではないでしょうか。
宅建士というのは、正式には宅地建物取引士といいます。すごく簡単に言えば、土地や建物を売買したり、貸借するときに必要な資格です。不動産業界をはじめ、住宅メーカー、金融機関など比較的広範囲な業界で役立ちます。
しかし、私は不動産業界の人間でもなければ、宅建自体が直接的に仕事に必要なわけでもありません。ただ、資産運用をしていくうえで、不動産投資に興味があり、また将来不動産を買うこともあるかもしれません。不動産は多くの人にとって一生に一度の買い物ですし、とても高額です。失敗したからといって取り返しができるものでもありません。かといって、私の勝手なイメージでは、土地とか建物の取引って、かなり不透明で素人には分かりずらい部分が多いと思います。
ということで、興味本位で宅建士を目指してみることにしました。
日常生活のなかで、何か目標をつくるときに、「資格をとってみたい」と思うことがあると思います。例えば、新年を迎えるときに「今年はどんなことを目標にしようかな?」なんて考えるときに「何でもいいから資格をとってみたい!」という漠然とした目標を掲げることがあると思います。
そんなときに、宅建士というのは、ちょうどよいハードルに位置していると思います。簡単に試験に合格できるわけでもないし、合格が絶望的なわけでもない、それなりに頑張れば合格できる。宅建試験は、さまざまな国家資格の中でも比較的ハードルが低いものだと思います。
宅建士の受験資格:誰でも受験できる
合格率:13~15%
必要な勉強時間:200~300時間
私の場合、仕事やらプライベートやら何かと勉強の時間を自由に作れるわけでもないので、3ヶ月くらい頑張れば手が届くであろう資格を選択基準として考えると、宅建士、簿記2級あたりを思い浮かべましたが、せっかくなら国家資格をとりたいと思い、宅建士に狙いを定めました。
宅建試験は、受験資格がないので、誰でも受けられます。
なぜ、わずか3ヶ月で宅建試験に合格できたのか?
私が宅建試験の受験を決めたのがちょうど平成29年7月初旬です。つまり、試験日の3ヵ月前ということです。この時点で、宅建試験に関する知識は、ほぼゼロの状態です。
さて、3ヵ月前は知識ゼロの私でしたが、結果として試験で44点(50点満点)をとりました。ちなみに、平成29年度の合格ラインは35点です。つまり余裕で合格したことになります。
どのような勉強をしたのか、実際の勉強していった過程説明していきます。
上記の表が、実際に私が勉強した実績になります。
最大の特徴は、「宅建みやざき塾」というYouTubeによる勉強を取り入れたことです。
独学で宅建試験の勉強をする方の多くが、参考書と過去問を繰り返すスタイルだと思います。私もそうでした。
しかし、参考書と過去問を繰り返す勉強には限界があります。
なぜか?
それについては、後半で解説していきたいと思いますが、私はYouTube「宅建みやざき塾」を視聴したことで、中途半端な知識が一気に整理され、応用問題を解くためベースとなる基礎力がしっかりと地に足付いた感覚になりました。
参考書だけの勉強で不安がある方は、ぜひYouTubeなどの活用も検討してはどうでしょうか。
また、参考書と過去問集について7回繰り返しましたが、3回目以降になれば、スピーディになってきますので、けっこう楽に進められます。まぁ、新たに何かを習得するというよりは、おさらいのためという感覚です。
実際、私は7回繰り返しましたが、おそらく5回で十分に足りたと思ってます。すでに、試験の1か月前からすでに過去問で40点オーバーになっていたので、覚えたことを忘れずに維持するために、結果として7回繰り返したに過ぎません。
それでは、宅建試験の対策ポイント解説していきます。
購入した本は参考書1冊、過去問集1冊だけ!
宅建士の試験合格に向け、独学で勉強するにも参考書は絶対に必要です。参考書を1冊買いましょう。
それから必ず最新版のものを買いましょう。知り合いから数年前の本を譲ってもらってはいけません。なぜなら、法改正により内容が一致していない場合があるからです。特に、2017年には宅建士にとって大きな柱である重要事項説明に関する法改正もありました。さらに、2020年4月から民法改正が施行されていますので、必ず最新版を使用してください。
私が購入した本は、日本経済新聞出版社の「うかる!宅建士 速攻テキスト」というものです。これが教科書的な扱いとするために購入した参考書です。約560ページあります。
参考書に関しては、基本的にご自分で見てみて何となく使いやすそうだなぁと感じたものを選べばいいと思います。
そして、もう一冊が同じく日本経済新聞出版社の「うかる!宅建士 一問一答+予想模試」というものです。問題を解く実践用テキストとして購入しました。実際の過去問が一問一答形式で約1200問が載っています。
過去問集に関しては、一問一答形式がオススメです。
過去問集は一問一答形式と、四択問題形式の2タイプが見られますが、一問一答形式の過去問集をオススメします。
理由は2つあります。
1つめの理由は、一問一問の方が、問題を丁寧に解けるからです。四択問題だと、つい正解を導こうと頭が働いてしまい、問題のひとつひとつを深く考えない傾向があります。一問一答形式であれば、ひとつの問題に対してじっくり丁寧に向き合えますが、四択問題では、他の選択肢と対比させたりと、一問一答形式に比べて思考を疎かにしてしまう危険があります。つまり、ひとつの問題から得られるものが少なくなってしまう危険性があります。これはもったいないです。
2つめの理由は、実際に試験に出題されるのは四択問題ですが、実は、本試験では、単に「正しいものはどれか?」、「誤っているものはどれか?」という問題もありますが、「正しいものはいくつあるか?」、「違反しないものはいくつあるか?」という個数問題も多く見られます。通常、四択問題というと消去法などを用いて回答を導けることもありますが、近年の宅建試験では、四択問題という形式ではありますが、事実上、各選択肢を解けなければ正解できないものになっています。つまり、個数問題となると、難易度は一気に上がるのです。
よって、四択問題形式の過去問集ではなく、一問一答形式の過去問集の方がひとつの選択肢に特化しているわけですから、もしどちらのタイプにするか迷うのであれば、一問一答形式の過去問集をオススメします。
予想問題は解かなくてよい!過去問を解くべし!
これは、よく言われていることです。
私は興味本位で、予想問題集に挑戦してしまいましたが、数問解いたところでやめました。正直いって、問題を出題するのは一人の人間であって、必ず出題者の癖が出ます。例えば、〇〇省△△課の課長とか、某大学の教授とか分野毎に出題者が決まっています。つまり、予想問題集は、本試験の出題者とは異なる人間が作っているので、どうしても独自の癖があります。なので、試しに解いてみれば分かりますが、過去問題と比べて非常に解きにくいです。癖があり過ぎます。まあ、失礼ですが、良問でないクソ問題が多いです。おそらく、予想問題のようなクソ問は本試験では出題されないでしょう。
なので、予想問題集は解く必要はまったくありません。実際に出題された過去問で鍛えるのがおすすめです。
一発合格したいなら、3ヵ月でいいから超がんばれ!
それとも来年また受けますか?
試験を受ける以上、必ず合格したい!このように強く思うはずです。
はっきり言って、宅建試験は難しい問題は出ません。
こんなことを言ったら怒る方もいるかもしれませんが、宅建試験は勉強をきちんとしていれば確実に得点がとれるはずです。頭が悪いから解けないとか、頭が良いから解けるとかではありません。
つまり、努力すれば合格できる試験です。
考えてみてください。試験時間120分で50問解くわけですから、マークシートへの記入、小休憩、全体の見直しを考えれば、1問にかけられる時間は、平均して2分程度です。1問あたり、選択肢が4つありますから、なんと1つの選択肢にかけられる時間は、たった30秒しかないのです。
これは、知っているか知らないかに因る部分が非常に大きいわけです。
繰り返しますが、頭が良いとか悪いとかの次元ではありません。
きちん受験勉強して知識をどれだけ吸収したかが問われるわけです。
私の場合、目標を達成すべく、毎日何があっても勉強することを心に誓いました!
ちなみに、私は一般的な社会人です。当然ですが、仕事をしています。子供もいます。つまり、試験勉強できる時間は、限られています。
仕事の出勤前や昼休み、就寝前の時間を活用して、毎日2時間~3時間勉強しました。3ヵ月の期間でだいたい250時間勉強したと思います。
大切なことは、勉強する習慣を持つことです。勉強する習慣を身に付ければ、毎日、ある程度勉強しないと落ち着かなくなります。
それから、私の趣味でもあるロードバイクとサーフィンを封印しました。たった3か月辛い思いをするだけです。ダラダラと勉強して試験に落ちたら、また来年も試験勉強しなくてはなりませんから、そんなのは御免です。3ヵ月を全力で戦うことを決意しましょう。
3ヵ月を全力で悔いのないくらい勉強すれば、必ず合格できます。
はじめの3週間!参考書を2回繰り返して読む。
さて、参考書と過去問集を手に入れましたが、はじめから過去問を解けるはずもないので、とりあえず、参考書を2回ほど繰り返して読むことにしました。私の場合、一日に50ページくらい読みました。すると参考書を10日ほどで読み終えます。これを2回繰り返しました。この時点では、過去問は一切解きません。この時点では、問題が解けるかどうかは重要ではありません。まずは基礎的な知識を固めていきます。
権利関係(民法)は理解するのに時間がかかると思います。一方で宅建業法は、内容は簡単です。あまり考えることはありません。暗記すれば解けるだろうというレベルです。
私の場合は、試験まで3ヵ月を切っていたので、とにかく前へ前へ進まなくてはならないので、立ち止まらず、かつ、丁寧に2回繰り返して読みました。
試験50日前までに、過去問集と参考書を2回繰り返す
参考書を2回繰り返すと、少しずつですが、内容を理解できたり、何となくイメージができたりするようになってきます(ただし、本質は理解できていない部分もあるかもしれませんが、この時点では問題ありません)。
さて、そろそろ過去問を解いてみましょう。
私の場合、残念ながら、ほとんど解けませんでした。正解率30~40%といったところでしょうか。そのうち自信をもって正解を導けるのは20%くらいです。
ただし、この時点では、正解することは重要なことではありません。重要なことは正解までの過程をしっかり理解することです。1問1問を丁寧に自分のモノにしていきましょう。
私の場合、過去問集は毎日100問以上解きました。それと同時に、参考書も50ページくらい並行して読みました。
例えば、宅建業法の問題を解くと同時に、参考書でも宅建業法の分野を並行して読みます。このような勉強をすることにより、点在しているバラバラの頭の中の知識が、少しずつ整理されていきます。
この段階になると、試験に対する不安を持ちながらも、手応えも感じてくると思います。
私の場合、試験の50日前までは、ひたすら過去問集と参考書を繰り返しました。
試験50日前に実際の過去問を解いて、現状の実力を把握しよう!
この時点で、参考書を4回繰り返しているわけですから、基礎はしっかり身についた気になっていました。試験まであと50日、今の自分の実力を把握するため、平成27年度と平成28年度の問題を解いてみました。ただし、時間は気にしないで解きました(本試験は2時間ですが、2時間30分くらいかかりました)。
平成28年度の合格ラインは35点ですが、私は試験2ヵ月前で30点でした。
平成27年度の合格ラインは31点ですが、私は27点でした。
この時点で、宅建業法20問のうち、5~7問くらい落としてしまう。
他の分野では正解率約50%といったところです。
そもそも参考書では、8割得点は不可能か?
一体、市販の参考書は、どれくらいの得点を想定して作られているのでしょうか?
私の参考書は、合格ラインのぎりぎりである36点を取れるように目標設定されたものでした。
よく言えば、参考書そもそもの趣旨が「無駄のない勉強」や「効率的な勉強」をモットーにしているのです。
受験者としては、試験に合格さえすればよいのです。つまり90点や100点をとる必要はないのです。ギリギリラインの7割が取れれば合格なんです。
だから、参考書はギリギリ7割が取れるようにしか内容を網羅していないわけです。
つまり、参考書だけではすべてを勉強できないわけです。だから、8割以上の得点が望めるわけがありません。
そもそも、参考書だけで本当に7割が取れるのでしょうか。私は私なりに参考書の内容をモノにしたつもりです。しかし、過去問では合格ラインに2,3点足りないような状態でした。
8割得点を目指して、結果的に7割だったのなら理解できますが、はじめから7割得点を目指して、本試験で7割を得点できますか?至難の業と思います。
どうします?たった1点で落ちたら?すごく悔しいですよ。
しかも、本番の試験会場はどくどくの雰囲気ですからね、緊張もしますからね、日頃の成果を100%出し切れる人って少ないと思います。
また来年勉強しますか?
そんなの効率的じゃないですし、時間がもったいないと思います。
ギリギリ合格できように設定された参考書だけに頼るって、ものすごく恐いことなんですよ。毎年、1点、2点が足りなくて合格に届かない方が全国に何万人もいるみたいです。
試験まであと50日。何をすれば合格できるか?
さて、困りました。残された時間は約2か月です。このままでは合格を手にすることは困難です。あと、2か月をどのように過ごせばいいのか悩みました。
何を悩んだかというと、参考書を4回繰り返していますから、この時点で参考書の内容は9割以上は頭に入っています。つまり、これ以上参考書を繰り返して勉強しても、あまり得点アップには繋がらないだろうと思いました。おそらく、このまま参考書を繰り返しても本試験で7割ギリギリかどうかといったところでしょう。8割や9割は不可能だと感じました。
実は、それもそのはず。参考書は8割や9割を得点できるようには作られていないのです。ほとんどの参考書は、ギリギリの合格ラインである7割が取れるように作られているのですから(もし、9割近くの得点を想定した参考書があるなら教えていただきたい)。
つまり、参考書だけでは絶対的に知識が足りないのです。
ということで、参考書以外でも、もっと基礎を勉強する必要性を感じました。
そこで、とても役に立ったのが、YouTubeの宅建試験対策の動画視聴です。
私が愛用した動画は、「宅建みやざき塾」というものです。
過去問を解いてみても、合格ラインに届かない原因は、見たことがない問題を解くことができない、または少し捻った問題だと頭が混乱してしまうことだと感じました。
点数の伸び悩みをどのように克服するかを考えたとき、まだまだ基礎がしっかりと自分のモノにできていないのではなかいということで、もう一度基礎をしっかり固めることを決めました。やはり、基礎を根本的に理解していないと、応用問題で正解することは困難ですから。
しかし、参考書の内容は理解している。では、どのような勉強をすればいいのか?
宅建の予備校に通うのは避けたい。できることなら独学でやり遂げたい。
そんな状況で思いついたのが、YouTubeの活用です。
「宅建みやざき塾」 で一気に得点アップした
「宅建みやざき塾」は、宅建試験で出題される分野ごとに動画配信がされています。
10分の講座もあれば、2時間くらいの講座もあります。
試しに、権利関係の動画を視聴してみたところ、「めちゃめちゃ分かり易い」の一言です。
今までの自分の知識がキレイに整理できました。しかも、参考書に載っていない基礎的な知識も学習できます。
ということで、私は「宅建みやざき塾」のほぼ全ての動画を見ました。けっこう時間はかかりましたが、2週間くらいで動画を見終えました。
参考書に書いてない、「宅建みやざき塾」で初めて教えてもらった知識は、参考書に自分で書き込んでいきます。
このように、基本的に参考書と過去問をひたすら繰り返してきたわけですが、「宅建みやざき塾」を見るようになってからは、参考書は流し読み程度にしました。別に参考書をおろそかにしたわけではなく、もうほぼ完ぺきに頭に入ったからです。
「宅建みやざき塾」を一通り見て、過去6年分(平成21年~平成26年)の試験に挑戦したところ、39点~46点という結果になりました。
このように、私の経験から言うと、基本的事項をしっかり理解するには、参考書は当然必要ですが、参考書だけでは困難だと思います。
YouTubeなど動画配信を有効に活用すべし!
私は「宅建みやざき塾」を見ていましたが、実は、YouTubeで検索すると、他にもいくつか宅建試験に関する動画配信は存在します。
私は、他の動画は見ていないので、動画配信についての比較はできませんが、「宅建みやざき塾」は、合格したいというモチベーションの維持にも役立ちます。すごく応援してくれるので、「絶対に合格するんだ!」いう強い気持ちになります。この精神的な部分は重要です。
また、自分で参考書だけで勉強していると、正しく理解しているのか不安になることもありますし、勘違いをして学んでしまうこともあります。また、素朴な疑問も出てきます。
参考書による勉強をメインとしても全然構いませんが、それを補うように動画配信による勉強もすごく役立ちます。しかも無料ですからね。活用しない手はないと思います。
どれくらい勉強すれば合格できるか?
私が3ヵ月で勉強した全ては、下記のとおりです。
参考書・・・7回
過去問集・・・7回
過去本試験・・・平成21年度から28年度の8年度分を2回
宅建みやざき塾の動画視聴・・・約30時間
合計の勉強時間・・・約250時間
私の場合、宅建試験の受験を決めたのが7月上旬だったので、かなりハードな勉強になりましたが、モチベーションを高く維持することを考えれば、3ヵ月だから頑張れたとも言えます。
逆に勉強期間を1年に設定すればいいのでは?と考える方もいるかもしれませんが、私は、自信がない方でも、6か月前から準備すれば十分合格を狙えると思います。
宅建試験の出題構成を知っておこう!
宅建試験は、マークシート方式で四択問題が50問出題されます。
さて、この50問の出題構成を見てみましょう。
平成29年度の問題は下記のとおり出題されました。
問題 | 出題範囲 | 備考 |
問1~問14 | 権利関係 | 民法(意思表示、代理、相続、物権変動、担保物件、債務不履行、連帯債務 |
売買、賃貸借、不法行為、時効、債権譲渡など)、不動産登記法、区分所有法、借地借家法などから出題 | ||
問15 | 法令上の制限 | 農地法から出題(農地法3条、4条、5条) |
問16~問17 | 法令上の制限 | 都市計画法から出題(都市計画、開発行為など) |
問18~問19 | 法令上の制限 | 建築基準法から出題(建築確認、用途地域など) |
問20 | 法令上の制限 | 宅地造成等規制法から出題 |
問21 | 法令上の制限 | 土地区画整理法から出題 |
問22 | 法令上の制限 | 津波防災法、国土利用計画法、景観法、道路法が各選択肢の一つとして出題 |
問23 | 税法 | 国税(平成29年度は所得税)から出題 |
問24 | 税法 | 地方税(平成29年度は固定資産税)から出題 |
問25 | その他 | 地価公示法から出題 |
問26~問45 | 宅地建物取引業法 | 宅建業法から20問が出題(基礎をしっかり!) |
問46 | その他 | 住宅金融支援機構から出題 |
問47 | その他 | 不当景品類及び不当表示防止法から出題 |
問48 | その他 | 統計(地価公示や住宅着工統計)から出題 |
問49~問50 | その他 | 土地や建物の基本的事項から出題 |
宅建試験は、難解な問題はほとんど出題されません。
基本的な問題が多いです。この基本的な問題は落としてはいけません。必ず取りにいきましょう。
また、難解な問題は出ませんが、ひっかけ問題とか、少しだけひねった問題が多く出題されます。しかも、これらは過去問が解けるからといって対応できるかどうかは微妙です。少しひねった問題を得点できるかどうかで点数に差が出ますが、これを解けるようになるには、基本をしっかり理解することが重要です。何となくではダメです。人に自分の言葉で説明できる程度まで理解する必要があります。
時間配分を考えて、2時間を最大限に活用する
試験の1ヵ月前になったら、試験時間である2時間を意識した方がいいです。私の場合、権利関係は1問あたり3分、その他は1問あたり2分を上限に問題を解く練習をしました。
これで計算すると、14問×3分=42分、36問×2分=72分、合計114分です。
マークシートへの記入や、小休憩(深呼吸など)、回答の見直しを含めるとちょうど120分といったところでしょうか。
本試験では、つまらないミスをしないよう、意識してゆっくり目に解いたり、深呼吸をしたり、落ち着ついて解くことを心がけましょう。
私は、最後の2週間くらいは100分くらいで解けるようになっていましたが、本試験の緊張感に呑まれないよう、心を落ち着かせたり、頻繁に小休憩をしていたので、120分ギリギリかかりました。
1問目から解いてはいけない
多くの受験者にとって、最も難しい出題分野が権利関係だと思います。
かなり頭を使いますし、集中力も使います。精神的にも疲れます。
なんと問題の1~14問は権利関係が出題されます。
最初から権利関係を解こうとすると、権利関係ばかりに時間を使ってはいけないとどうしても考えてしまい、時間を気にし過ぎて焦ります。実際に、多くの時間を権利関係に費やしてしまうと、ずっと焦った状態になります。
ということで、私は、1~14問目は最後に解きました。
私が解いた順番は下記のとおりです。
まずは、問48の統計問題
そして、問15~問47
問49~問50
最後に、問1~問14
ご自分にあった問題を解く順番をあらかじめ試行錯誤してみてください。
問題用紙に〇や×を書く際の注意点
試験はマークシートの四択問題です。問題を解く過程で、選択肢ごとに〇や×を書いていくと思いますが、これはちょっと注意が必要です。
なぜかというと、問題が「誤っているものはどれか?」とか「違反しないものはどれか?」というものがあるからです。
例えば、「正しいものはどれか?」という問題であれば、〇と書いたものが正解となります。
例えば、「誤っているものはどれか?」という問題であれば、×と書いたものが正解となります。
例えば、「違反しないものはどれか?」という問題であれば、どうでしょうか?
これは、ややこしいですよ。自分がどのような意味で〇や×を書くのかルールを決めておきましょう。
なお、平成29年度の問題として実際にあったのが、
「正しいものはどれか?」
「誤っているものはどれか?」
「違反しないものはどれか?」
「規定されているものはどれか?」
「正しいものはいくつかるか?」
「違反しないものはいくつあるか?」
「最も不適当なものはどれか?」
という問題が出されました。
私は、問題が何を聞いているのか、鉛筆で印をつけていました。
正解できたはずなのに、ちょっとした勘違いでミスをしないよう気をつけましょう。
本試験は、メンタルを完全な状態にして挑め!
試験当日は、もう新しい問題に挑戦したりするのはやめましょう。
繰り返しやってきたことを軽くおさらいするくらいでいいと思います。
当日、とても大切なことは「絶対に合格するぞ!」という気持ちを持つことです。
もう不安になることはやめましょう。
宅建試験は受験者数がものすごい人数ですから、試験会場はすごい人混みです。
周りが全員敵に見えます。
「あぁ、このうち85%は落ちるんだなぁ」とか考えてしまいますが、とにかく精神的に絶好調の状態にしましょう。
「私が合格しなくて誰が合格するのだ?」くらいの気持ちになりましょう。
このような精神論は本当に大事なことなんです。
私の場合は、試験会場で小腹対策としてスニッカーズを食べ、ユンケルを飲み、頭をいつでもフル回転できるような状態にしました。
最大のポイントは宅建業法!
ヒネった問題が出るが、落としてはいけない
多くの方が言っておりますが、私にも言わせてください。
宅建業法から出題される問26~問45は落としてはいけません。
宅建業法は20問出題されますが、できれば18点はとりたいです。
私は、19点でした(1問だけ間違えました)。
少し勉強してみれば分かりますが、宅建業法はとても勉強しやすい分野です。
宅建業法で仮に18点とっておけば、残り30問で20問正解すれば、まず合格するでしょう。
宅建業法は、かなり細かい内容を問われることも多いですが、正解できるかどうかは、それを知っているかどうかだけです。細かい部分まできちんと理解しましょう。
逆に考えてみれば、細かい部分を出さないと、受験者の皆さんが正解しますから得点に差がつきません。問題を読んでいて「ん?」と感じることがあることでしょう。
合否を分けるポイントなので、もう一度言います。
宅建業法については、出題者の意図が汲めるくらい勉強しましょう。
「あぁ、ここで捻ってきたかぁ」と鼻で笑えるくらい勉強しましょう。
宅建試験に合格しただけでは宅建士になれない?
さて、宅建試験に合格した後について、少し話をしておこうと思います。
実は、晴れて宅建試験に合格してもすぐに宅建士になれるわけではありません。
これについては、宅建業法を勉強していけば必然的に分かることですが、宅建試験に合格しただけだと、単に試験合格者となるだけです。
宅建士になりたければ、試験に合格した後に、都道府県知事に登録申請する必要があります。何を登録申請するのかというと、「私は宅建士になるための資格がありますよ!」という申請を知事宛てにするのです。ちなみに、私のような宅建業界での経験がない者は、宅建試験に合格しただけでは登録申請はできません。登録実務講習という講習を修了する必要があります。この講習会ですが、まぁ、試験に合格するハードルから比べたら、かなり優しいレベルの内容ですので、心配する必要はありません。ここでは、試験に受かったからと言って、すぐに宅建士になれるわけではないことを理解しておきましょう。
宅建のデメリットはあるのか?
自分が思うに、宅建士になることによるデメリットはないと思います。あえて言うのであれば、5年ごとの更新時に手数料がかかるくらいでしょうか。
それから、宅建士の制度を理解していない人からこんなことを言われたことがあります。
「宅建士になったら、不動産の重要事項説明を省略されたりとリスクがあるよ」と言われました。
これは間違いです。これは、宅建業者についての内容です。宅建士であるからといって、重要事項の説明を省略されるわけではありません。宅建業者と宅建士は別物です。
さて、長々と書いてきましたが、最後にポイントを整理します。
3ヵ月で宅建試験に独学で受かるための10個のポイント
第1 参考書は1冊で十分
第2 過去問集は一問一答形式のものがオススメ
第3 毎日勉強する習慣をつけよう
第4 3ヵ月のスケジュールを立て、実行しよう
第5 YouTubeを活用しよう
第6 試験1か月前から120分の時間配分を意識しよう
第7 問題を解く順番を工夫しよう(権利関係から解かない)
第8 宅建業法で18点以上を得点しよう
第9 予想問題は解かない。過去問で鍛えよう
第10 絶対に受かるんだという情熱を持ち続ける
宅建試験は国家資格のなかでは、難易度は低いと思います。
だからといって、楽に合格できるわけでもありません。
ただ、きちんとスケジュールを立てて勉強すれば、3ヵ月(自信がない人でも6ヵ月)あれば合格できると思います。
少しでも参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。