今回は、スプロケットについて書きます。
今まで、スプロケットについてはシマノ Dura-Ace(デュラエース)9000 11スピードの12-25を使用していましたが、歯数が若干多い12-28を購入しましたので、両者の商品の比較を含めてレポートします。
スプロケットを買い替えるときに、12-25Tと12-28Tなどちょっとした歯数の差でどちらを選択すればよいか悩むローディーは多いです。スプロケットの選択については個人差が大きいですが、少しでも参考になればと思います。
シマノのスプロケットについて
コンポのシェアNo.1のシマノですが、シマノのコンポにはグレードがあります。金額的に見てもピンからキリまであります。上位グレードから順番に整理すると下記のとおりとなります。
・105(イチマルゴ)
・Tiagra(ティアグラ)
・SORA(ソラ)
上記のようにコンポのグレードは充実しております。スプロケットのみで見れば、デュラエースから105までは11速の構成となります。また、歯数構成はグレードなかでも複数ラインナップされています。詳細については、シマノ公式サイトをご覧ください。
デュラエースのスプロケットの種類は?
コンポの最上位シリーズに君臨するデュラエースですが、2016年の年末にデュラエースの新モデルである9100が発売されました。スプロケットに関しては、従来の9000モデルと同様に11速となりますが、一番の目玉としては11-30というワイドレシオが追加されたことだと思います。
9100モデルと9000モデルについて下記のように整理してみました。
9100モデル | 9000モデル | |
歯数構成 | - | 11-23T |
組合せ | - | 11-12-13-14-15-16-17-18-19-21-23 |
平均重量 | - | 165g |
歯数構成 | 11-25T | 11-25T |
組合せ | 11-12-13-14-15-16-17-19-21-23-25 | 11-12-13-14-15-16-17-19-21-23-25 |
平均重量 | 175g | |
歯数構成 | 11-28T | 11-28T |
組合せ | 11-12-13-14-15-17-19-21-23-25-28 | 11-12-13-14-15-17-19-21-23-25-28 |
平均重量 | 193g | |
歯数構成 | 11-30T | - |
組合せ | 11-12-13-14-15-17-19-21-24-27-30 | - |
平均重量 | 211g | - |
歯数構成 | 12-25T | 12-25T |
組合せ | 12-13-14-15-16-17-18-19-21-23-25 | 12-13-14-15-16-17-18-19-21-23-25 |
平均重量 | 189g | |
歯数構成 | 12-28T | 12-28T |
組合せ | 12-13-14-15-16-17-19-21-23-25-28 | 12-13-14-15-16-17-19-21-23-25-28 |
平均重量 | 205g |
表からも分かるように、11-25T、11-28T、12-25T、12-28Tについては、9100モデルでも9000モデルでも歯数の組み合わせに違いはありません。
☝重量については、9000モデルについては公式サイトで公表されていませんが、実際に12-28Tを測ってみましたが、207.5gと9100モデルと差はありませんでした。
11-30Tが欲しいのであれば9100モデルにしかありませんし、11-23Tが欲しいのであれば9000モデルにしかありませんが、例えば12-25Tや12-28Tなど9000モデルでもラインナップされているのであれば、実売価格から見ても9000モデルは今がお買い得かと思います。今回ご紹介するのは、9000モデルの12-25Tと12-28Tになります。
12-25Tと12-28Tの比較
ヒルクライムやグランフォンドなど登りが好きな私ですが、今まではずっと12-25Tで頑張っていました。ただ、デュラエースでも11-30Tがラインナップされるなど、近年のロードバイク事情としては歯数の少ない男ギアで頑張ってしまうよりも、歯数の多いギアを使ってケイデンスで距離を稼ぐことが受け入れられています。
登り坂が好きな私にとっては11-30Tがとても魅力的でしたが、まだ実売価格が高いこと、それから一度30Tを経験してしまうと、おそらく25Tや28Tには戻れなくなるだろう予想されることから、とりあえず12-25Tから12-28Tに一段階軽くすることを選びました。これで、今までの登りの辛さから少なからず解放されるという期待を胸に。
しかし、実際に12-28Tを使ってみて、登坂が辛いことに変わりはないことが分かりました。やはり、登坂というのは辛いものなのでしょうか。ただし、12-28Tに替えたことによって次の2点について実感しました。
1点目は、今までの25Tだと勾配が10%を超えてくるとペダルを踏み込んでいましたが、28Tであれば意識してペダルを回すことができている感覚があります。これは、疲労感や体力の消耗の低減に繋がります。しかし、さすがに勾配が15%を超えてくるとペダルを踏んでしまいます。激坂になると25Tであろうが28Tであろうが辛いです。
2点目は、上記1点目の代償となりますが、やはり28Tになってくると低速になってしまうのが実感できます。計算してみましたが、ケイデンスが60だとして、私のクランクの歯数が50-34Tですので、リアが28Tだと時速9.2km/hとなります。一方で、リアが25Tだと時速10.3km/hとなります。
私の場合、激坂になるとケイデンスが50くらいになりますので、28Tだと時速7.6km/hになります。一方で25Tだと時速8.6km/hとなります。これくらいが下限値かと思います。登坂時に28Tと25Tで同じケイデンスで走ると概ね時速1km/hの差が生じます。
28Tは25Tより楽チンなのか?
28Tと25Tを比べると、登坂時において、若干ですが、予想した通り28Tの方が足や腰への疲労感や体力の消耗が低減されたことが実感できました。つまり、スプロケットを買い替えた効果がありました。例えて言うならば、25Tは少なからずもがきながら坂を登っていたような気がしますが、28Tはひたすら冷静を装い我慢しながら登っていくといったところでしょうか。こう書いてしまうと、25Tと28Tで体力の負担に関して相当な違いがあるように思ってしまうかもしれませんが、そこまで差があるわけではありません。あくまで若干の差です。でも、長距離の登坂になると、この小さな差が積もり積もって大きな差になるわけです。いずれにしても28Tにしたところで辛いことに変わりはありませんのでお忘れなく!
デュラエースならどのスプロケットがおすすめか?
クランクの歯数にもよりますが、12-28Tをおすすめします。12-25Tは登坂が辛そうだし、11-30Tは甘えすぎてしまうということで、12-28Tが平地から登坂まで幅広いサイクリングに適しているかと思います。11-28Tもありますが、アウターの11Tはあまり使う機会がないと思いますので、12-28Tの方が歯数の組み合わせが飛び飛びでないので平地でも使いやすいと思います。スプロケットの選択については個人差がありますので、あくまで参考程度にしていただければと思います。ちなみに、私自身はもう12-25Tには戻れません。少しでも登坂で楽ができるように12-28Tを使い続けると思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。