ロードバイクのあれこれ(体験談)

ロードバイクを乗って6年になります。実際に経験してみて分かったことやロードバイクに関する疑問などをまとめていきます。

初心者は安いロードバイクを買うべきか、高いロードバイクは速いのか

ロードバイクの値段は10万円以下のものもあれば、100万円を超えるものまであります。

 

100万円を超えてくると、プロ仕様に近いものになってくると思いますが、初めてロードを買うときに、一体いくらくらいの価格のロードを買うべきなのでしょうか?

 

私もこれについては、約1年調査しましたが、結果として、コレという答えはありません。

ただ、私なりの考えは下記のとおりです。ちなみに、たとえ趣味であっても、”やるからにはある程度極めたい”というのが私なりの考えです。したがって、第一の趣味又は第二の趣味とする方には参考になるかと思います。

(①〜③まで順位付けしました)

 

①30万円~50万円

30万円以上になると、だいたいフレームはフルカーボンになってくるかと思います。これでフレームは文句なしです。また、コンポはアルテグラになるでしょうか。コンポについては、いきなりデュラエースでも良いですが、たぶん完成品だと50万円では買えないと思います。また、デュラエースは最上位のコンポですので、はっきり言ってモノがすばらしいです。一度デュラエースに慣れてしまうともうランクを落とせなくなります。だから、アルテグラで十分です(アルテグラでさえ初心者には十分過ぎます)。このクラスのロードバイクを買っておけば、パーツひとつにしても買い替えを検討するといったことはまずないと思います。つまり、自転車に対する不満や引け目はないということです。買い替えるといったら、ホイールかサドルくらいかと思います。自転車にしても『自分は自分。他人は他人。』と思えればいいでしょう。しかし、ロードバイクを始めると、他のライダーとの交流は自然と増えてきます。つまり、たくさんのロードバイクを目の当たりにする機会は多いです。そんな時に『やっぱりもっとイイ自転車が欲しい』、『あのパーツが欲しい』なんて思うことは多々あるでしょう。もうね、キリがないですよ、本当に。しかし、30万以上のクラスのバイクであれば、他人に引けを取らないと思いますし、鼻で笑われるようなこともないかと思います。つまり、使える限りは買い替えは検討しないのではないかと思います。

 

②20万円~30万円

20万円を超えてくると、メーカーによってはフレームがフルカーボンになってくると思います。フレームを後から替えることにならないよう、フレームは初めからフルカーボンにすることをお勧めします。フレームの一部のみカーボンとかもありますが、ある程度本気で、もしくは第一の趣味にするという考えであれば、いきなりフルカーボンにした方がいいでしょう。また、アルミであってもカーボンに匹敵する場合もあるので一概には言えません。例えば、cannondale(キャノンデール)というメーカーはアルミフレームを強みとしており、カーボンと真っ向勝負しています。

また、20万円を超えてくると、コンポは105になってくるかと思います。

私の意見(私の周りの意見)では、このクラスが最低限と考えています。これ以下のクラスを買っても、ロードバイク本来の楽しさを追求することは難しいと思いますし、また、他の自転車乗りとすれ違う時に引け目を感じることでしょう。すれ違うと分かりますが、音からして違います。ある程度スムーズなギアチェンジであったり、チェーンがはずれる等のトラブルを極力回避するため、長期的な使用を考慮して、コンポは105以上をオススメします。

 

普通に考えてみてください。ロードバイクを趣味としている方は、一日におそらく100km、少なくても50kmは走ると思います。平坦な道であれば平均速度は約30km/hくらいでしょうか。下りだと60km/hは余裕で出ます(平地でさえ頑張れば50km/hは出ます)。ロードバイクはそういう乗り物なんです。視点を変えれば、非常に危険でもあるのです。

 

そんな乗り物を10万円で買って安心できますか?おそらくすぐに買い替えることになるでしょう。あえて一線を引くならば、予算20万円が最低限だと思います。

どうしても予算がない場合は、信頼できるブランドで選んだ方が無難だと思います。例えば、ジャイアント、メリダ、フェルトは比較的低価格で設定されているものがあります。

 

③50万円~100万円

50万円を超えてくると、フレームがフルカーボンであることはもちろんのこと、カーボンの質も向上しています。また、非常に軽量化されていることでしょう。コンポについてもアルテグラもしくはデュラエースとなるでしょう。

 

ここで「高いロードバイクは速いのか?」について率直な意見を述べたいと思います。

私は高いロードバイクは速いと思います。軽量化されている点から考えてもそうですし、コンポも上位クラスです。私はデュラエースと105を使用したことがありますが、使用感は全く違いました。デュラエースは、直に伝わる感じがします、反応も早いです。それから丈夫です、長く使えます。

ただ、ウン十万円の差があるほど、速さに違いがあるかと言えば、そこまでの差はないと思います。乗る人自身の身体能力の方がはるかに影響しますから、タイムが伸びなかったり、思うような記録がでなくても、それはロードバイクのせいではなくて、その人自身に原因があるでしょう。

僕(30代半ば)は約80万円のロードバイクに乗っています。

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コンポはデュラエースです。でも、お恥ずかしながら、僕のロードバイク仲間(40代前半)の方が早いです。その人のロードバイクは約10万円です。コンポは105よりも下位モデルです。この前エンデューロの大会に出ましたが、平均速度で2km/hの差がありました。結局はその人自身の体力や技術によるものが非常に大きいと思います。これはとても大事なことです。あまり、自転車の性能やパーツにこだわりすぎると、お金がなくなりますよ。

プロの観点は別として、素人やある程度の経験者からみて、ロードバイクの価格差が生み出す結果は、微々たる差しかないと思います。ただし、そのメカニカルの差は素人でも分かると思います。

初心者がこのクラスのロードバイクを買うのはもったいないと思いますが、金銭的に余裕があるならいいと思います(羨ましい)。

 

注意点として、ロードバイクにもレース向け、ロングライド向けなどがあります。私はレース向けのフルカーボンですが、はっきり言って乗り心地は固いです。まぁ、無駄にパワーが逃げない(パワーが直に伝わる)ようになっているのでしょう。なので、70~80km以上走ると、上半身が痛くなってきます。ロングライド向けのバイクはある程度乗り心地も考慮して設計されています(ただ、長距離を乗るとどちらにしろ体は痛くなると思います(めっちゃ背中丸めて乗るわけですから))。

基本的には、ロングライド用のロードバイクはそれほど高価でないと思います。どちらかというと、レース用のロードバイクの方が高いです。軽量化と丈夫さを極限まで考えていますから、どうしても高いんですかね。先ほども言いましたが、レース用の高価なロードバイクは乗り心地は非常に硬いです。乗っていて疲れます。つまり、スポーツを始めるうえで体がきちんと出来上がっていたり、本気でロードバイクを始めたい方にとっては魅力的かと思いますが、とりあえずロードバイクをやってみたい、体力に自信がないという人は、乗り心地を考慮したロードバイクも視野に入れてみてはいかがでしょうか。

 

【まとめ】

初心者だからという理由で、エントリーモデルを買うべきでない。

あまりにも安価なものは、安全面からもお勧めしません。

予算の許す限り、いいモノを買いましょう。

50万円を超えるレース向けは、乗り味が硬くなるでしょう。

高価なロードバイクは速いと思いますが、微々たる差であると考えてよいでしょう。結局のところ自転車なので、自分の身体を鍛えることの方が、スピード、持久力に大きく影響します。

よって、30~50万円のロードバイクを目安としてはいかがでしょうか。

また、最低ラインとして20万円を基準としてはいかがでしょうか。

(※メーカーによって価格設定も様々なのであくまで目安です。)